稽古: 2010年8月アーカイブ
先日、武道家・日野晃さんの身体表現ワークショップを受けました。
日野晃氏は世界的振付師ウィリアム・フォーサイスと共に創作したりもしてる方。
日野さんは物凄く優しい方で驚き感動しました!
【日野晃さんにした質問】
私「よく知らぬ人と向き合う時に起こる恐怖感にどう対処したら?」
日野氏「恐怖感は頭の中で作り出した幻想。それは存在し無い!」
私「相手が嫌なこと避けたくて遠慮が出てしまうのですが」
日野氏「他人が何を嫌かなどわかるはずない。気にしても仕様がないやろ。」
日野晃さんと私のやり取りを見ていた人が後で
「日野先生は著書で『相手に本当に嫌われてる』場合は察知しないと危険だが、
そうでなければまずは自分から働きかけてみることが必要だ、って書いてましたよ」と教えてくれた。他人と踊るのが苦手な私の頑なだった部分が解けた気がした。
日野晃さんは「他人の考えてることなどわからない」と私に言ったが、ワークショップでは他人と密な接触を求められる。
目をひたとみつめたりぴたりと寄り添い、一瞬でも気を抜くと足元掬われる。
「頭で考えずに意識を研ぎ澄まして他人を感じる」ということなのかもしれない。
武道家・日野晃WSで、二人組で腕をねじ上げられたのを振りほどくワークがあった。
握られた箇所に力入れても振りほどけない。
力が届いた終点から回転をつけてほどくことで相手が吹き飛ぶ。これは頭で考えるとうまくいかない。うまくいく瞬間は思考でなく意識だけになる感覚。口で言う程簡単じゃない。
日野晃さんに「毎日同じ稽古か違う稽古かどちらがいい?」と問うた人いて
日野氏は「両方するのがいい。毎日胸骨操作等の中心軸となる同じ稽古やりながら色んな稽古もやっていく。それぞれの人に違う道筋ある。正解はない。」
日野氏が流派やジャンルを超えた存在だからこそ言えることなのだろう。
日野晃WSは受けに来る人の種類はコンテンポラリー・バレエ・武道・舞踏・下半身麻痺で車椅子の方・身体表現に興味ある方等多伎に渡る。
世界中色んな場所でも行われているそう。
「対抗しないこととしての武道」という日野氏のメソッドが広がる意味は大きいと感じる。
武道家・日野晃の「「武道身体」で生きる!対人技の真髄」を少しずつ読んでいる。
日野氏は語る。
「強くなる」ことが武道の目的ではなく強くなれるはずもないと。
しかし「強くなりたい」と思った自分の内面に潜む問題を問題として捉えた時、自覚された時、武道はその手段として姿を見せるものなのだと。
「自分という人間の精神的・心理的・生理的脆さ、その影響受ける思考や運動能力、そしてそれらを統括する自意識レベルを丸裸にする為にある武道。それは自分自身の思考回路の作り替え。極端に言えば、見栄や体裁、虚栄心、固定観念等が作り出す思考の壁を壊すところから始めなければならない。」日野晃
日野氏のメソッドをもっと深く体感していってみたいと感じている。
